フリー素材で失敗しない!使う前に読みたい無料デザイン素材のカラクリと注意点
フリー素材って、とっても便利ですよね。中には「これも無料で使っていいの!?」と思うくらいクオリティの高いものもたくさんありますよね。
でも、無料だからといってどこにでも何にでも使っていいというわけじゃないって知ってましたか?
この記事では、フリー素材とは?から、フリー素材サイトのカラクリや、フリー素材使用時の注意点についてまとめました。
では、早速みていきましょう。
フリー素材で失敗しない!使う前に読みたい無料デザイン素材のカラクリと注意点
フリー素材の「フリー」はダウンロード時の値段が無料という意味で、ダウンロードした素材の使い方が自由という意味ではありません。
どの使い方がOKで、どの使い方がダメかは、サイト上に必ず明記されています。ウェブサイト内にある「ライセンスについて」「利用規約」「素材の使い方」などのリンク先に詳細が書かれているので、素材をダウンロードする前に必ず目を通しましょう。
なぜフリー素材サイトはタダで写真やイラストを配布しているの?
そもそも、なぜ無料素材サイトはユーザーにタダで素材を配布しているのでしょうか?答えはこちらです。
- サイト上の広告から利益を得ているから
- ユーザーの素材の使用方法に関して一切責任を負わないから
- クオリティが保証されていないから
- 用途が限られているから。商用利用できないことも
- 無料素材を配布するメリットがあるから
このカラクリを理解すれば、次の「フリー素材を使う時に気をつけたいこと」も理解しやすいですよ。
①サイト上にある広告から利益を得ているから
無料で素材を配布している多くのサイトは、ただボランティア精神だけでサイトを運営しているのではありません。
フリー素材サイトのほとんどは、サイト上にあるバナーをユーザーにクリックしてもらうことで、google・amazon・楽天などの広告主から広告費を得ています。
無料素材目的のユーザーをサイトに誘導する
↓
素材を探している間に広告をクリックしてもらう
↓
サイト運営者に広告費が支払われる
サイトが広告だらけで見づらい&探しづらい時もあるかもしれませんが、広告のおかげでわたしたちは素材を無料で使うことができます。
②ユーザーの無料素材の使用方法に関して一切責任を負わないから
利用規約にしたがって正しく使用すれば問題ありません。
でも、もし間違った使い方をしているのを作者やサイト運営者に発見されて訴えられても、フリー素材サイトは責任を負いません。無料素材を使う前に、かならず利用規約をチェックしましょう。
③無料素材はクオリティが保証されていないから
無料素材はプロのクリエイターでなくても作れます。
「趣味でイラストを描いているから、誰かが使ってくれたら嬉しいな」とか「写真が好きでよく撮るけど、別にお金が目的な訳じゃない。たくさんの人に見てもらえるんだったら、無料で提供してもいいかな」と思って無料サイトにアップしている方もいるでしょう。
④無料素材は用途が限られているから。商用利用できないこともある。
フリー素材って、何でも自由にできると思っていませんか? 答えは「NO」です。
例えばフリー素材を探している方なら、「ロイヤリティーフリー」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
Wikipediaではロイヤリティーフリーについて以下のように解説しています。
ロイヤリティフリー(royalty-free)とは、事前に取り決められた使用許諾範囲内であれば、知的所有権に関する追加の使用料(ロイヤルティー)の発生が免除されている著作物や技術のこと。
作者によっては素材の使用範囲や規定が異なります。
画像・写真の場合
従来は主にストック写真に対して使われてきたが、最近では写真だけでなく、イラストや動画などの素材集でも同ライセンスを適用したものが普及してきている。ただし、ロイヤリティフリー作品を自由に使ってよいのは購入した事業者(会社または個人)本体の業務としてだけで、画像データを他人に貸したり売却・譲渡はできない。
出典元:引用 – Wikipedia
例えば、素材を他の誰かに売ることはできません。また、
一度画像データを購入してしまえば、そのあとは何度でも使用可能であるというのが一般的に理解されているところであるが、厳密には広告用途での使用に限られているものや、利用者数に制限があるものが多くフリーという言葉から連想される『なんでもあり』というものではない。
出典元:引用 – Wikipedia
あくまでも、決められた範囲でなら自由に使っていい、という意味での「フリー」なわけです。何をしても自由という意味ではないです。
CCライセンス(クリエイティブ・コモンズ・ライセンス)って?
「クリエイティブコモンズ」って聞いたことがある方もいるんじゃないでしょうか? ウィキペディアでは以下のように定義されて定義されています。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(英語: Creative Commons license、略称: CC license)とは、クリエイティブ・コモンズが定義する著作権のある著作物の配布を許可するパブリック・ライセンスの一つである。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンスおよびパブリック・ドメイン・ツールが使用されるのは作者が自作品を他者に共有、使用、二次創作の権利を付与する場合である。ライセンスとツールは作者の求める誓約を柔軟(例として自作品を非商用のみでの使用許可を選ぶことが出来る)に提供し、いくつかの頒布条件の異なるライセンスを提供している。
出典元:引用 – Wikipedia
▼こちらの記事も参考になりますよ。
CCライセンスは全6種類。似ていますが、ちょっとずつ違います。面倒ですが、必ず意味を確認してから使いましょう。
⑤無料素材を配布するメリットがあるから
「タダ=使ってもらいやすい」を利用して、無料で素材を配っているケースもあります。
例えば「いらすとや」さん。「このタッチ、見たことある!」と思ったかたも多いのではないでしょうか。
ウェブサイトやテレビなどで無料イラストが何度も使われ、知名度を上げた良い例です。
もちろんタダだからといってクオリティが低い訳でもないですし、利用規約を守って正しく使えば何の問題もありません。ただ「理由もなしに無料で提供されているものなんてない」ことは覚えておいて損はないでしょう。
無料素材を使う時に気をつけたいこと
ここからは、フリー素材を使う前に気をつけることを説明します。
- 利用規約をよく読んでから使おう
- すでにあちこちで使われている可能性を考慮しよう
①利用規約をよく読んでから使おう
とにもかくにも、フリー素材を使う前は利用規約をよく読みましょう。
間違った使い方をすると、訴えられることもあります。
②すでにあちこちで使われている可能性を考慮しよう
画像検索をかけたら、同じイラストを使った他の媒体がたくさん出て来たことはないですか?
それってフリー素材あるあるです。みんな考えることは同じなんですね。
例えばUnsplashのフリー写真は「あ、これ見たことある!」とわかった写真が何枚もありました。「フリーだからみんな使いたい=素材がカブリまくる」可能性も考慮して使いましょう。
無料素材を避けた方がいいのはこんなケース
こんな時は無料素材の使用はやめた方がいいでしょう
- 成果物にオリジナリティ(個性)や新鮮さが必要な場合
- 「目的にぴったりなユニークな素材」が絶対に必要な場合
①成果物にオリジナリティ(個性)や新鮮さが必要な場合
先ほどの「いらすとや」さんのイラスト、いろんなところで見かけませんか?
タダで使い勝手のいいイラスト素材は助かりますが、ユーザー側にとってみれば「もう見慣れたイラスト」です。
もしあなたがオリジナリティや目新しさにこだわるなら、無料素材は避けた方がいいでしょう。
②「目的にぴったりなユニークな素材」が絶対に必要な場合
もしあなたが普通の「りんご」や「バナナ」のイラストを探しているとしたら、無料サイトでも比較的簡単に見つかるでしょう。
でももし「9個のりんごが入ったルイヴィトンのバッグ」とか「海辺でバナナをむいて食べているセレブ風女性の写真」が欲しかったらどうでしょう?(いくらなんでも設定に無理がありすぎ…)
おそらく無料サイトではもちろん、有料サイトでも見つからないでしょう。案件にもよりますが、「目的にぴったり合った素材」を探すのが難しい時も…。
単品のイラストなら比較的探しやすいですが、組み合わせが複雑であればあるほど探しにくいです。
それならイラストレーターやカメラマンにお願いした方が確実です。
ライセンスに悩まされたくない方にはDesign Cutsのデザイン素材がオススメ
「それでもやっぱりライセンスはよくわからないし、ハッキリ言って超面倒!有料でも安心して使えるデザイン素材ってないの?」という方には、Design Cutsがオススメです。
他のデザイン素材サイトと比べてライセンスの自由度が高く、デザインカッツなら無料素材も含めた全てのデザイン素材が、複数の商用プロジェクトで利用可能です。
デザインカッツはイギリスに本社を置き、最大99%オフで高クオリティのデザイン素材が買えるバンドル(素材集)が人気のサイト。日本語サイトもあり、デザイン素材の使い方に関する質問は日本語でもできます。
まとめ:フリー素材を賢く利用しよう
フリー素材は賢く使えばデザイナーの強い味方です。ルールを守って使い方に気をつければ、フリー素材はあなたの強力な武器になりますよ。
商用でも利用できるデザイン素材は、私もよく利用しています。もう15年以上デザイナーをしていますが、無料素材がないと困る場面がたくさんありましたし、これからもきっとそうだと思います。
フリー素材は利用規約をよく読んで、正しく使いたいですね。