ピンタレストのピンデザイン重要ポイント3【ヘビーユーザー兼デザイナーが語る基本の「き」】
▼以前ピンタレストのピンデザインについて、こんなツイートをしました。
本記事では先日のツイートで言葉足らずだった部分を訂正・補足しながら、ピンタレストヘビーユーザー兼デザイナーが考えるピンデザインの重要ポイントについて解説したいと思います。
特に「ピンのデザインなんて難しそうだけど、ピンタレストをはじめてみたい」「まずどんなピンから作ればいいかわからない」と思っている方に読んでいただきたい内容です。
では、早速みていきましょう。
ピンタレストのピンデザイン重要ポイント3
数ヶ月前から力を入れてブログ関連のピンをデザインし、アナリティクスと照らし合わせて分析した中で「特に重要だな」と感じたポイントはこちらです。
- ピン画像内の文字がちゃんと読める
- ピン画像から主語やカテゴリ名などの重要ワードやイメージが抜けていない
- ピン画像だけ見て内容がわかる
「いや、そんなこと当たり前でしょ?何を今さら!」と思われるかもしれません。
でも「ピンタレストってビジュアルが大切だから、色とかたくさん使って凝ったの作りたいな」と思っているうちに、上記の大事なことをつい忘れてしまうんです(わたしもよくやってしまいますが)。
まずかっこよさより「情報を正しく伝える」ことが大切
デザイナーとしてイヤというほど痛感したことでもありますが「情報を正しく伝えられないデザインは、それがたとえどんなにカッコいいデザインでも意味がありません」。
もしユーザーにあなたのピンの情報が正しく伝えられなかったら
- 予想外の解釈をされてクリックされる
- 間違えてクリックしたユーザーは、あなたのサイトをすぐ閉じてしまう
など、せっかく興味を持ってくれたユーザーをがっかりさせてしまいます。
「デザインはイマイチだけどちゃんと情報が伝わるピン画像」と「デザインは最高にかっこいいけどちゃんと情報が伝わらないピン画像」なら、絶対に前者の方がいいに決まっています。
「かっこいいピン」と「つい保存・クリックしたくなるピン」は違う
いちばん大切なのは「かっこいいピン」と「つい保存・クリックしたくなるピン」は違うということ。
ユーザーが求めているのは「将来役立つ情報や参考にしたい情報」。「かっこいいデザイン」じゃありません(参考用にクールなポスターやウェブサイト案を探している場合は例外で「かっこいいデザイン=役立つ情報」になります)。
「デザインのクオリティは決して高くないけど、つい気になってクリックしてしまうピン」の多くは、画像に文字を入れたり、わかりやすい写真を使って短時間で正しく情報を伝えています。
「かっこいいけど、何のピンだろう?」と考えさせてしまうピンじゃありません。
もしあなたが「ピンのデザインなんてどこから始めたらいいかわからない!でもピンタレストをはじめてみたい」と悩んでいるなら「誰が見ても内容がちゃんと伝わるピンかどうか」にポイントをおいて、シンプルなピンから作ってみるのがオススメです。
1つのURLに対していくつもピンをデザインするなら、その中に実験的なピンを入れて色々試してみるのはもちろんOKです!
ピンデザインに慣れてきたら、ピンタレストがもっと楽しくなりますよ。
重要ポイント①:ピン画像内の文字がちゃんと読める
まずいちばん重要なのは、ピン画像内の文字がちゃんと読めることです。
スマホで画像がいちばん小さく表示されるように設定して、あなたのピンをチェックしてみてください。わたしのスマホ(iPhone6)では横3列になり、ピンはかなり小さくなってしまいます。
- 背景と文字色のコントラストがはっきりしているか
- 文字が小さすぎないか
- 文字が細すぎないか
- 行間がつまりすぎていないか
- 字と字の間がつまりすぎていないか
もし違和感を感じたら、次にピンをデザインするときに修正してくださいね。
「この文字は小さい気もするけど大丈夫な気もする…」と迷ってしまったときは、別パターンを作って比較する、または友人や家族などあなた以外の人に客観的に判断してもらうのがオススメです。
ピンタレストはピン画像上の文字からも情報を読み取っている
なんでそんなに画像上の文字がちゃんと読まれることにこだわっているかというと、ピンタレストはピン画像上の文字も情報として読み取っているからです。
Building Pin cohesionによると、ピンタレストはピンを説明する情報を得るため、OCRという技術で画像から文字を抽出しています。
画像上に必要な情報を入れ込むことで、読者にクリックしてもらいやすくなるだけでなく、ピンタレストに画像からより多くの情報を抜き出してもらうことができます。
OCRを使ったことがある方ならわかると思いますが、凝った文字の複雑なデザインより、シンプルな文字の読みやすいデザインの方が文字がよく認識されます。
「じゃあ、小さい文字でたくさん文字を詰め込んだピン画像を作ったらいいじゃん!」と思われたかもしれません。
が、そうするとユーザーがピン画像の文字を読めなくなってしまい、クリックされなくなってしまいます。タイトル文字はあまり小さくしすぎないように気をつけてください。
重要ポイント②:ピン画像から主語やカテゴリ名などの重要ワードやイメージが抜けていない
ユーザーがあなたのピンを自分のボードにリピン(保存)するとき、どんな名前のボードに保存するかは実際にピンが保存されてみないとわかりません。
もし自分の意図と全く違う名前のボードに保存されたとしても、他のユーザーにピンの内容を正しく理解してもらうため、ピン画像内に主語やカテゴリ名などのキーワードやイメージを必ず入れましょう。
重要ワードやイメージが抜けたピンがリピンされると思わぬ誤解を生む可能性も
例えば、「ツイッターでフォロワーを増やすコツ」について、以下の2つのピンがあったとします。
- フォロワーを増やすコツ(文字のみ)
- フォロワーを増やすコツ+ツイッターアイコン(文字+画像)
- ツイッターでフォロワーを増やすコツ(文字のみ)
このピンが「ツイッター」ボードに保存されれば問題ありません。でももし「SNS」や「インスタグラム」ボードに保存されたらどうなるでしょうか?
「フォロワーを増やすコツ」ピンの場合
「フォロワーを増やすコツ」ピンが「SNS」ボードに保存されると、インスタグラムやフェイスブックでフォロワーを増やすコツについてのピンだと誤解される可能性が一気に高くなります。
また「ツイッター」ボードを持っていないユーザーが「似たようなもんだし、わたしが理解できればOK!」と思って「インスタグラム」ボードに保存する可能性もあります。
「インスタグラム」ボードに「フォロワーを増やすコツ」ピンがあったら、それは「(インスタグラムで)フォロワーを増やすコツ」と別のユーザーに誤解されるでしょう。
そしてせっかくインスタの記事だと思ってクリックしたユーザーをがっかりさせてしまいます。
「フォロワーを増やすコツ」+ツイッターのアイコン画像つきピンの場合
「フォロワーを増やすコツ」だけだと誤解されやすくなりますが、このピンがツイッターの鳥の画像つきならどうでしょうか?
もし「SNS」や「インスタグラム」ボードに保存されたとしても、ほとんどのユーザーが「(ツイッターの)フォロワーを増やすコツ」についてだと理解してくれるはずです。
「ツイッターでフォロワーを増やすコツ」ピンの場合
一方「ツイッターでフォロワーを増やすコツ」ピンが「SNS」ボードに保存されたとしても、他ユーザーは「ツイッターで」フォロワーを増やすコツなんだな、と理解してくれるはずです。
また「インスタグラム」ボードに保存された場合は、他ユーザーがピンを見かけたときに「なんでこのボード内にあるんだろう?」と不思議に思うかもしれません。
でも、インスタグラムのフォロワーを増やすコツだと誤解してクリックする可能性はグッと低くなるはずですし、興味がなければスルーするだけでしょう。
どんなボードに保存されてもいいタイトル付けと写真選びが大切
ほとんどのピンタレストユーザーは「自分のために」将来見返したいピンをリピンしています。あとで思い出せる名前のボードなら、どんなボードに保存してもユーザーの自由です。
でも、ピンを作る側としてはなるべく関連する名前のボードに保存してほしいし、もし意図していない名前のボードに保存されてしまったとしても、他ユーザーにはすぐに違いに気づいてもらいたいですよね。
- 文字だけのピンをつくる場合はすべて文字で説明する必要あり。主語やカテゴリ名など重要ワードの抜けに注意
- 文字+イメージなら、文字だけのピンより早く情報を伝えられる。入れ忘れていた重要ワードをイメージが補ってくれることも。
たとえば大型書店の女性ファッション誌コーナー(=ボード)にポツンと将棋の本(=ピン)が置かれていても、ほとんどの人に「これは将棋の本なんだな。誰か置いていったのかな?」と思ってもらえる表紙(=ピン画像)かどうか想像してみてください。
重要ポイント③:ピン画像だけ見て内容がわかる
- ユーザーは画像外の文字を読まない前提でピン画像をつくる
- 画像内に文字を入れる(美しい写真やイラストは文字なしでもOK)
- 0.5秒以下で素早く内容を伝える
リピン(保存)したりクリックしたりするとき、おそらくほとんどのユーザーがタイトルや説明文を読まず、画像だけでリピンするかクリックするか決めていると思われます。
つまり、ピン画像を見てもいまいち内容がわからないピンや、保存したくならないピンはスルーされます。
ちなみにわたしが他のユーザーのピンを保存するときは、ほぼ画像しか見てません。説明文やタイトルはよほどのことがないと読まないですし、読みたくないです。
「画像の上に文字を入れなくても、タイトルや説明文にしっかり記入しておけば大丈夫では?」と思われるかもしれませんが、それでは不十分です。
タイトルは長すぎると途中から表示されず、説明文は画像をクリックしてもらわないと表示されません。つまり、興味をひく画像でないと詳細すら表示できません。
表示されるかどうかわからない説明文に頼るより、確実に見られるピン画像部分にしっかり重要ワードやイメージを入れる方が賢明だと思います。
また、あなたのピンのまわりには常に他のピンが表示され、周りのピンと比べられています。ほかのピンより興味をひくためには、画像だけでピンの内容を素早く理解してもらう必要があります。
例外として「とにかく美しい写真やイラスト」は、文字を入れずにそのまま投稿してもリピンされやすいです。日本のユーザーはもちろん、海外のユーザーもターゲットにできますよ。
ユーザーが表示されたピンをどうするか考えるプロセスの中で、タイトルや説明文が見られることはあまりないです。
が、タイトルや説明文はもちろん重要で、しっかり書き込む必要があります。
ユーザーがリピンしたりクリックしたりするピンを選ぶ前の段階、つまり一人でも多くのユーザーに選択肢として自分のピンを表示させるために、しっかりキーワードを盛り込む必要があります。
ピンタレストのピンデザイン重要ポイント3点をおさえて、早速ピンをつくってみよう
▼さいごにもう一度、ピンタレストのピンデザイン重要ポイント3点を紹介させてください。
- ピン画像内の文字がちゃんと読める
- ピン画像から主語やカテゴリ名などの重要ワードやイメージが抜けていない
- ピン画像だけ見て内容がわかる
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずはシンプルなピンからスタートして、慣れてきたら自分なりにアレンジするのがオススメです。
最近はCanvaなど、無料で使えてテンプレートも豊富なデザインツールがたくさんあるので便利ですよね!
この記事が「なんとなくピンタレストに興味はあったけど、ハードルが高いなと感じていた」方がピンづくりを始めるきっかけになれば嬉しいです。
▼当ブログのピンタレスト関連記事もぜひご覧ください。